つまらない者ですがっ

日々の日記の代わりに何かあったことを綴っていきたいと思います。

定員割れ

利用者が一人看取り対応になった。少しずつ状態が落ちていって今はほとんど話さないし動かない。はじめに来たときは常に暴れまわって大変な人だった。知能障害があり歩行も不安定だったからすぐ転んでケガをするし事故報告&対策を考えなくてはならなくてかなり苦労した人なのだが今みたいになってしまえばかわいいものである。

最近よく人が死ぬ。去年ほどではないがここ数ヶ月連続で死んでいる気がする。10年働いているけどその時からいる”オリジナルメンバー”もだいぶ減ってきた気がする。死んだり転院とかで少なくとも50人くらいは入れ替わっているはず。精神病で常に見えない何かと話している人やアル中で入居中も万引きで御用になったり消毒用のアルコールを飲んだりしていた人とか…印象深い人からそうでない人まで色々見てきた。

一番印象深い死に方は投身自殺した人かなぁ。夜中いなくなったから探したら川に入って死んでいたそうだ。事故ではなく自殺だと思う根拠は仰向けになって腕を前で組んでまるで眠るような状態になっていた事や肺には水が入っていなくて低体温で亡くなっていること。(警察談)多分その人は他の利用者に嫌がらせをさせているという妄想にとらわれて死んだんだろう。そういえばこの人が使っていたシルバーカーは結局見つからなかったんだっけ。あんな大きいものどこに行ったんだろうと今も謎だ。

施設内はある意味逃げ場はない。学校なら行かなければいいし最悪何年かで終わる。会社も辞めればいい。だが施設は基本死ぬまで24時間いなくてはならない。こちらがどんなに親身になっても所詮は他人。状況や衰えていく自分自身を想えば悲観し妄想に拍車がかかるのも無理はないかもしれない。

とりあえず今は定員を下回っているのでしばらくすれば新しい利用者が来るだろう。手がかからない人ならいいけど。