若いころの自分はつまらない何もない人間である自分が嫌いでせめて少しでもマシになりたくて一人暮らしを始めたんだったなぁ。友達も少ない、頭も見た目も性格も悪い、いい事も出来ないし悪い奴にすら度胸が無くてなれない、そんな自分が「大人になっても親に甘えてるやつより一人で自立している俺の方がすごい」ってのが他の同年代の人達に勝てる(と思い込んでいる)唯一の事だった。15年くらい一人で暮らしてみて何か変わったり成長したことがあったかというと別に何もない。交友関係が広がったわけでも恋人ができたわけでもない。プライベートや仕事が充実していたわけでもない。私が勝手に一人暮らししただけで勝ち誇っている間、他の人達は人生を楽しみ、成長していった。出来上がったのは孤独なウサギ小屋おじさんだった。
でも悪い事ばかりではない。コミュ障の自分には一人でいる時間が一番楽しくて落ち着く。外から帰った時に「お帰り」と言ってくれる家族やしっぽを振って迎えてくれる犬もいらない。でもこれって強がりなのだろうか?独身男性の平均寿命は短いらしい。
子供部屋おじさんと馬鹿にされるけど親だろうが国だろうが齧れる脛があればいくらでも齧ればいいと思う。だがもし万が一自分を頼ってくるような人間がいたとして、寄生先が自分になった時は断固拒否するけど。
